インビザラインで後悔するのはどんなタイプ?後悔する原因と注意点を解説
インプラントの構造とは?素材による違いなどを詳細に解説
この記事の目次
インプラントは審美性に優れており、すでに一般的な治療方法として普及しています。インプラント治療は手術が伴うため、事前にインプラントの構造や素材による違いを理解しておきたい方も多いでしょう。インプラントはきちんとメンテナンスをすることで、長く使い続けることが十分に可能です。この記事では、インプラントの構造や素材について解説します。
インプラントとは?
歯科治療におけるインプラントとは、どのようなものでしょうか。まずは、インプラントの基本的な説明とメリットについて解説します。
失った歯を補う治療法の1つ
本来「インプラント」とは、体内に埋め込む人工物全般を指す言葉です。例えば、骨折した際にボルトで骨を固定する治療も、インプラント治療と呼ぶことができます。
このインプラント治療を歯科分野に取り入れたものが、今回ご説明するインプラントのことです。近年は、歯科治療での呼び名が一般的となり、単に「インプラント」と言えば歯科用のインプラント治療を意味するようになってきました。
インプラントは、歴史の浅い治療方法のように感じる方が多いかもしれません。しかし、現在のチタン製のスクリュー型インプラントが治療に応用されてから、すでに50年以上の歴史があります。治療実績も非常に豊富で、長くインプラントを使い続けている患者さんもたくさんいらっしゃいます。
インプラントのメリットとは
インプラントは非常に優れた治療方法であり、入れ歯やブリッジといった他の治療にはないメリットがあります。以下にご紹介していきましょう。
・自分の歯のように咀嚼できる
人工歯根であるインプラント体を骨に埋め込むため、まるで自分の歯のような自然な感覚が得られます。過度な負荷をかけることは禁物ですが、異物感も少なく、しっかりと噛める点はインプラント治療がもたらす大きなメリットと言えるでしょう。
・見た目に美しい
セラミックを素材とした人工歯には、天然の歯と変わらない審美性があり、見た目にも大きな満足感が得られます。また、かみ合わせが改善されることで食事が楽しくなり、健康面に好影響があると同時に、精神的にも満たされるケースが多々あります。
・健康な歯を損なわない
例えば、入れ歯やブリッジによる治療の場合は、失われた歯の周りにある健康な歯を使って治療します。そのため、周囲の歯に負担がかかり、寿命を縮めてしまうデメリットがあります。これに対してインプラントの場合は、失った歯1本から治療が可能です。周囲の歯に影響を与えないため、自分の歯をできるだけ温存したいというニーズにもマッチした治療方法です。
・普段の口腔ケアが簡単
部分入れ歯のように取り外して洗浄する必要がなく、口腔ケアが比較的簡単です。普段のブラッシングを正しく丁寧に行っていれば、特別なケア用品などは必要ありません。きちんと定期検診を受けて、インプラント周囲炎などを予防することで、長く使い続けることが可能です。ブリッジと比較しても耐久性が高く、口腔ケアにかかる手間が少ない点は大きなメリットと言えます。
インプラントの種類
インプラントを製造しているメーカーは、世界中に100以上あると言われていますが、日本で販売されているのは20種類ほどです。用途に応じて、ワンピースタイプとツーピースタイプを使い分けます。
・ワンピースタイプ
インプラント体とアバットメントが一体となっていて、治療回数を少なくできる点がメリットです。顎の骨と結合できれば、上部構造である人工歯を装着するだけで治療は終了します。インプラントを構成するパーツが少ないため強度の面で優れていますが、顎の骨に十分な厚みがないと装着が難しい点がデメリットです。
・ツーピースタイプ
インプラント体とアバットメントが分かれているタイプがツーピースタイプです。現在のインプラント治療の主流であり、メジャーな治療として浸透しています。高い審美性があり、骨の量が少ない人でも治療を受けられる点がメリット。ただし、インプラントを構成するパーツ数が増えるため、費用が高くなる点がデメリットになります。
インプラントの構造
インプラントを構成するパーツについて、もう少し詳しく解説します。ここでは、各パーツ部分の材質による特徴についても紹介します。
インプラントの基本構造
インプラントは「インプラント体」「アバットメント」「人工歯」という3つのパーツで構成されるものが主流となっています。
・インプラント体
インプラントの土台となる部分で、顎の骨と結合させるパーツです。多くの材質はチタンまたはチタン合金が採用されています。チタンは骨との結合に適しているため、チタンによってインプラント治療が成り立っているとも言われています。生体適合性が高いため、アレルギーもほとんどないのが特徴。直径は約3mm~6mm、長さは約8mm~15mmであり、先が細いタイプやスクリュー部分の溝が深いタイプなど、メーカーによって特色ある製品がリリースされています。
・アバットメント
アバットメントは、上部構造である人工歯とインプラント体を接続するためのパーツです。素材は、インプラント体と同様に純チタン、チタン合金が多く、他にセラミックを採用しているメーカーもあります。装着する人工歯の機能や審美性に合わせて、高さや立ち上げの傾斜などを調節する役割があります。
・上部構造(人工歯)
アバットメントに装着するセラミックなどを素材としたパーツです。治療の段階で他の自然歯と色を合わせられるため、自然な見た目にすることが可能です。ねじ止め式を採用している場合は取り外しが容易にでき、修理やメンテナンス性にも優れています。セラミックの他に、銀合金、金合金などを素材とするものがあります。
インプラントの材質の違い
・インプラント体
インプラント体の素材は、主に純チタンかチタン合金の2種類です。アレルギー反応を起こしにくい金属であると同時に、骨との結合にも向いていることからインプラント体に採用されています。チタンは耐食性、耐熱性、さらに強度にも優れていることが特徴です。まさに万能ですが、価格の高さと加工の難しさがデメリットと言われています。
・アバットメント
金合金や純チタン、チタン合金、セラミックがあり、上部構造の機能や審美性に合わせた材質が採用されます。基本的には、インプラント体と同一メーカーのもの、同じ規格のものしか使えません。
・上部構造(人工歯)
金属と非金属の2種類があり、金属製の場合は銀合金や金合金、非金属はセラミックが主流とされています。金属製の場合は非常に耐久性が高く、割れてしまうリスクもありません。その一方で、自然の歯のような審美性は期待できない点がデメリットです。また、金属アレルギーがある場合は装着できません。金属製は、かみ合わせが強く、歯ぎしりをするような方に向いています。
セラミックの場合は、自然な歯に近い見た目を得られる点が大きなメリットです。オールセラミックの場合は金属アレルギーの心配がなく、摩耗も少ないというメリットがあります。しかし、衝撃には弱い面があり、強い力がかかり過ぎると割れてしまうリスクがあります。セラミックの特性を生かしつつ、強度を高めたメタルセラミック製やハイブリッドセラミック製なども用意されています。
インプラント手術の注意点
インプラントは非常に優れた治療方法ですが、残念ながらすべての人が無条件で受けられる治療ではありません。治療が受けられないケースもありますので、ご注意ください。
安全のために歯周病の検査が必要
歯周病の方は、インプラント治療が受けられません。まずは、歯周病治療を行ってからインプラント治療を受けることになります。その理由は、インプラント周囲炎を起こす可能性があるためです。インプラント治療を受けた箇所は、健康な歯と比べて雑菌や細菌に侵されやすく、炎症を引き起こすリスクが高まります。インプラント周囲炎が悪化するとインプラント体と顎の骨の結合が弱まったり、骨を溶かしてしまったり、最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまうといった症状を起こします。
子どもにはおすすめできない
成長しきっていない未成年の場合、顎や歯が成長するため治療に適していません。成長する過程でインプラントの位置がずれてしまい、他の歯にまで悪い影響を与えかねません。永久歯が生えそろっていても、20歳までは骨が成長を続けるため、20歳を目安に治療を受けるかどうかを判断するケースが多くあります。成長には個人差がありますので、事前に医師にご相談ください。
基礎疾患がある人は医師と相談
高血圧症や心臓疾患、糖尿病、骨粗しょう症などの基礎疾患がある場合、治療には細心の注意が必要です。また、服用中の薬がある場合も、必ず医師に相談してください。インプラント治療が適さない場合があります。どうしてもインプラント治療を受けたい場合は、負担の少ない手術方法なども踏まえた選択を考える必要があります。
妊婦は治療できない
インプラント治療では、痛み止めや化膿止めといった薬を使用する上、手術の際には麻酔薬も使います。いずれも安全性に問題はありませんが、麻酔薬の量が多くなるような場合、胎児への影響が懸念されます。そのため、妊娠中は治療を行わない医院も少なくありません。もしインプラント治療中に妊娠が分かった場合などは、すぐに担当の医師にご相談ください。インプラント治療は体への負担もある治療ですので、無理をしないことが賢明です。
インプラント手術の流れ
インプラント治療は簡単な外科手術が伴います。手術の概要について解説します。
インプラント手術には一次手術と二次手術がある
一次手術とは、インプラント体を顎の骨に埋め込むための手術です。その際、アバットメントも同時に装着してしまう方法を一回法、別日に改めて手術を行ってアバットメントを装着する方法を二回法と言います。ほとんどの場合、一回法が採用されており、骨が少なくインプラント体と骨の結合に時間がかかる場合などに、二回法が採用されます。インプラント体が骨としっかり固定された段階で、アバットメントに上部構造である人工歯を装着して、治療は完了となります。
治療の流れ
インプラント治療を考えているなら、まずは医師に相談することです。医院によっては、無料でメール相談も行っていますので、ぜひご利用ください。以下が、インプラント治療の一般的な流れです。
▼メール相談/インプラント治療に期待することや費用、治療期間などの相談
▼検査/歯周病のチェックやCTによる画像診断など
▼カウンセリング/どのような審美性を期待するのかなど患者本人の意思を確認
▼治療計画/インプラントの種類や治療開始のスケジュールなどの共有
▼手術/一回法、または二回法での手術
▼人工歯の装着/他の歯と調和する人工歯を製作して装着、かみ合わせの調整など
▼定期メンテナンス/インプラント周囲炎の確認、かみ合わせの微調整など
インプラントは治療を受けて終わりではありません。できる限りトラブルなく長く使用できるように、定期的なメンテナンスと日頃の口腔ケアが不可欠です。気になることがあれば、医師に相談して、快適に使用してください。
まとめ
人工歯、アバットメント、インプラント体という3つのパーツから構成されるインプラント。誰もが安全に使用できるよう素材にも配慮が行き届いており、安心して治療を受けられます。インプラントメーカーは国内外を合わせて数多くあるため、どのメーカーを選ぶかは、最寄りのクリニックにご相談ください。無料でメール診断が受けられるクリニックがたくさんありますので、気軽にご相談いただければと思います。
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