上顎の骨が著しく少ない
歯を失ってから長期間が経過している場合や、歯周病などによって上顎骨の吸収が進んでいる場合。
ザイゴマインプラントは、上顎の骨が著しく少ない場合に、頬骨(ザイゴマ)を固定源として利用するインプラント治療です。
長期間にわたって歯を失っている場合や、重度の歯周病などによって上顎の骨が大きく吸収している場合、通常のインプラントを固定するために必要な骨量を確保できないことがあります。
ザイゴマインプラントでは、上顎骨だけでは十分な固定を得ることが難しい場合に、顔面の骨の一つである頬骨を利用してインプラントを固定します。通常のインプラントよりも長いインプラントを使用することが大きな特徴です。
「骨が少ないためインプラントは難しいと言われた」「大規模な骨造成以外の方法を検討したい」「固定式の歯による治療を検討したい」といった方に対して、骨の状態や全身状態などを詳しく診査したうえで検討される治療方法の一つです。
ザイゴマインプラントとは、上顎の骨量が不足している場合に、頬骨を固定源として利用するインプラント治療です。
一般的なインプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋入して人工歯を支えます。しかし、上顎の骨が著しく吸収している場合には、通常の方法では十分な初期固定を得られないことがあります。
そこで検討されるのがザイゴマインプラントです。頬骨は上顎のさらに奥に位置する骨で、この部分を固定源として利用することで、上顎骨の骨量が少ない症例にも対応できる可能性があります。
ただし、ザイゴマインプラントは解剖学的に重要な部位を扱う高度な外科治療です。すべての方に適応できるわけではなく、CTなどによる詳細な診査と治療計画が重要になります。
大きな違いは、インプラントの固定源として利用する骨です。
基本的に歯を失った部分の顎骨にインプラントを埋入し、骨との結合によって人工歯を支えます。そのため、インプラントを固定できる十分な骨量や骨質が必要になります。
上顎骨だけでは十分な固定が難しい場合に、頬骨を固定源として利用します。通常のインプラントよりも長いインプラントを使用し、上顎の重度の骨吸収に対応するために検討されます。
ザイゴマインプラントは、高度な診断と外科的技術が求められる治療です。当院では2013年からザイゴマインプラント治療に取り組んでいます。
ザイゴマインプラント埋入
ザイゴマインプラント埋入
累計ザイゴマインプラント埋入
骨が少ないという理由だけで、固定式のインプラント治療を諦めなければならないとは限りません。
橋村吾郎は2001年からインプラント治療に携わり、2009年からオールオン4、2013年からザイゴマインプラント治療に取り組んできました。
インプラント治療では、単に「埋入できるかどうか」だけではなく、患者様の骨の状態、噛み合わせ、清掃性、将来的なメンテナンスまで含めて治療計画を考えることが重要です。
インプラント埋入実績
ザイゴマ治療開始
Nobel Biocare公認インストラクターとして、インプラント治療に関するセミナーや教育活動にも取り組んでいます。
ザイゴマインプラントはすべての方に必要な治療ではありません。上顎の骨の状態などを詳しく診査したうえで適応を判断します。
歯を失ってから長期間が経過している場合や、歯周病などによって上顎骨の吸収が進んでいる場合。
通常のインプラントを安定して固定するために必要な骨量を確保することが難しい場合。
上顎の骨吸収が大きく、通常のオールオン4だけでは十分な固定を得ることが難しい場合。
骨の状態によっては、頬骨を利用するザイゴマインプラントが治療選択肢の一つになる場合があります。
骨量不足などを理由にインプラント治療が難しいと説明された場合でも、別の治療方法を検討できる可能性があります。
入れ歯以外の治療方法を希望されている場合、骨や全身状態などの条件を確認したうえで治療方法を検討します。
ザイゴマインプラントの適応は、骨量だけで決まるものではありません。CTによる骨の形態や周囲組織の確認、全身状態、口腔内の状態などを総合的に評価したうえで判断します。
上顎の骨吸収の程度や残存している骨の位置によって、通常のインプラントとザイゴマインプラントを組み合わせる場合や、複数本のザイゴマインプラントを使用する場合があります。
前方部分で通常のインプラントによる固定が可能な場合に、通常のインプラントとザイゴマインプラントを組み合わせる方法です。
骨の状態や必要な固定を考慮しながら、通常のインプラントとザイゴマインプラントを組み合わせて治療計画を立てます。
上顎の骨吸収が非常に大きく、通常のインプラントによる固定が難しい場合に、複数本のザイゴマインプラントを使用する方法が検討されます。
当院で行ったザイゴマインプラント治療の症例をご紹介します。
ザイゴマインプラントは治療後の長期的な管理も重要です。
当院では、ザイゴマインプラントを初めて受ける方だけでなく、他院で行ったザイゴマインプラント治療後のトラブルについてご相談いただく場合があります。
状態によっては、既存のインプラントの状態を確認したうえで、除去や再治療を含めた治療計画を検討することがあります。
再治療が可能かどうか、どのような方法が適しているかは状態によって異なるため、画像診断や口腔内の診査を行ったうえで判断します。
他院でザイゴマインプラント治療を受けた後、仮歯の噛み合わせが悪いため噛みづらく、顔貌も変わってしまったとのことで当院を受診されました。また、頬にも違和感がある状態でした。
左右のザイゴマインプラントが頬骨から大きく飛び出しており、頬を触ると違和感がある状態でした。
前方のインプラントは残し、他院で埋入されたザイゴマインプラントを除去。同時に、新しいザイゴマインプラントを適切な位置へ再埋入しました。
治療後数年が経過していますが、現在も良好な状態を保っています。
| 治療期間 | 6ヶ月〜1年 |
|---|---|
| 治療方法 | 左右ザイゴマインプラント除去及び再埋入・上下仮歯(2回)及びフルジルコニア最終補綴物 |
| 治療費用 | 7,040,000円(税込) ※再手術費用・上下仮歯2回(1,540,000円)、及びフルジルコニア最終補綴物(5,500,000円) |
| リスク・副作用 | ザイゴマインプラント治療により、急性細菌性副鼻腔炎を起こす可能性があります。ザイゴマインプラントも通常のインプラント同様、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎を招く恐れがあります。 |
ザイゴマインプラントは外科処置を伴う治療です。当院では患者様の状態や治療内容に応じて、麻酔方法を検討します。
鎮静薬を使用して緊張や不安を和らげ、リラックスした状態で治療を受けられるよう配慮する方法です。適応については全身状態などを確認したうえで判断します。
治療内容や患者様の状態などに応じて、全身麻酔を選択肢として検討する場合があります。麻酔方法は診査のうえで個別にご説明します。
現在のお悩み、これまでの治療歴、希望される治療について詳しくお伺いします。
口腔内の状態や上顎の骨の状態などを確認し、治療に必要な情報を収集します。
通常のインプラント、オールオン4、ザイゴマインプラントなどの選択肢を検討し、患者様に適した治療計画をご説明します。
治療計画に基づいてインプラントを埋入します。使用するインプラントの本数や位置は骨の状態によって異なります。
インプラントの固定状態などの条件を確認しながら仮歯を装着し、治癒経過や噛み合わせを確認します。
治癒状態や噛み合わせなどを確認しながら、最終的な人工歯へ移行します。
治療後はインプラント周囲の状態、人工歯、噛み合わせなどを定期的に確認し、長期的な管理を行います。
ザイゴマインプラントは外科手術を伴うため、通常のインプラントと同様に腫れ、痛み、出血、内出血、感染などが生じる可能性があります。
また、治療部位が上顎洞などに近接するため、副鼻腔に関連する症状や炎症が生じる可能性があります。その他、知覚の変化、インプラント周囲の炎症、インプラントの脱落などが起こる可能性があります。
リスクは患者様の骨の状態、全身状態、治療方法などによって異なります。治療前に必要な診査を行い、考えられるリスクや治療方法についてご説明したうえで治療を進めます。
ザイゴマインプラントのリスクを詳しく見る上顎の骨が著しく少ない場合でもザイゴマインプラントを検討できる可能性があります。ただし、骨の形態や頬骨の状態、全身状態などによって適応は異なりますので、画像診断を含めた詳しい診査が必要です。
オールオン4は少ない本数のインプラントで片顎全体の人工歯を支える治療方法です。上顎の骨量が不足し、通常のインプラントによる固定が難しい場合には、頬骨を固定源として利用するザイゴマインプラントを組み合わせることがあります。
骨の状態によっては、頬骨を固定源として利用することで、大規模な骨造成以外の治療方法を検討できる場合があります。ただし、必要な処置は患者様ごとに異なります。
インプラントの固定状態や骨の状態など、必要な条件が整っている場合には早期に固定式の仮歯を装着できる場合があります。すべての症例で可能とは限りません。
ご相談いただけます。通常のインプラントが難しいと判断された場合でも、骨の状態によってはオールオン4やザイゴマインプラントなど別の治療方法を検討できる可能性があります。
使用する本数は骨の状態や治療計画によって異なります。通常のインプラントと組み合わせる方法や、複数本のザイゴマインプラントを使用する方法などがあります。
腫れ、痛み、出血、内出血、感染のほか、副鼻腔に関連する症状、知覚の変化、インプラント周囲の炎症、インプラントの脱落などが生じる可能性があります。治療前に詳しい診査を行い、個別のリスクについてご説明します。
「骨が少ないと言われた」「通常のインプラントが難しいと言われた」「自分がザイゴマインプラントの対象になるのか知りたい」という方もご相談ください。現在の状態を確認し、考えられる治療方法についてご説明します。