POINTS TO NOTE

オールオン4で失敗しないための注意点

BEFORE YOU DECIDE

オールオン4で後悔しないために

オールオン4は、少ない本数のインプラントで片顎全体の人工歯を支える治療法です。歯を多く失った方にとって、しっかり噛める生活を取り戻すための選択肢の一つですが、外科手術を伴い、治療後も長く使い続けていく治療だからこそ、事前に知っておきたい注意点があります。

当院には、ほかの歯科医院でオールオン4の治療を受けたあとのトラブルについて、セカンドオピニオンを求めて来院される方もいらっしゃいます。このページでは、そうしたご相談から見えてくるトラブルの原因と、オールオン4を長く快適に使っていただくために当院が大切にしているポイントを解説します。

COMMON TROUBLES

オールオン4で起こりやすいトラブル

オールオン4の「失敗」とは、手術そのものだけを指すわけではありません。治療を終えてから数か月〜数年たって、次のようなトラブルとして現れることがあります。

01

上部構造(人工歯)の破損

人工歯が欠けたり、割れたり、土台ごと折れたりするトラブルです。噛む力のかかり方と、上部構造の設計が合っていない場合に起こりやすくなります。

02

ネジの緩み・外れ

インプラントと上部構造を固定しているネジが緩み、人工歯がぐらつくことがあります。噛み合わせのバランスや、歯ぎしり・食いしばりが影響します。

03

インプラント周囲炎・脱落

インプラントのまわりに炎症が起こり、支えている骨が失われていく状態です。進行するとインプラントが抜け落ちてしまうことがあります。

04

清掃しにくさ・歯ぐきの炎症

上部構造の裏側に汚れがたまりやすい形だと、歯ぐきの炎症や口臭の原因になります。

こうしたトラブルの多くは、治療前の診断と計画、上部構造の設計、治療後の管理によって、起こる可能性を抑えることができます。手術に伴うリスク・副作用についてはオールオン4のリスク・副作用のページでご説明しています。

PRICE AND QUALITY

費用だけで選ばないことが大切な理由

オールオン4は自由診療のため、クリニックによって費用が大きく異なります。費用を比較することは大切ですが、金額だけで治療先を決めてしまうと、あとから思わぬトラブルにつながることがあります。

オールオン4の費用には、主に次のような内容が含まれています。どこまでが費用に含まれ、どのような材料や工程で治療が行われるのかによって、金額は変わります。

  • CTによる診査・診断と、治療計画の立案
  • インプラントの埋入手術(麻酔の方法を含む)
  • 仮歯と最終的な上部構造の材料・設計・製作
  • 治療後の定期メンテナンスや保証

上部構造の材料や設計、治療計画にかける時間などは、治療を受けた直後にはわかりにくい部分です。その違いが、数年たってから破損や炎症などのトラブルとして現れることもあります。費用を比べる際は、何が含まれているのか、どのような上部構造なのか、治療後のサポートはどうなっているのかをあわせて確認することをおすすめします。

ほかの歯科医院でオールオン4の治療を受け、当院へ相談に来られた方の例

ほかの歯科医院でオールオン4の治療を受けたあと、当院へ相談に来られた方のお口の中の写真
当院へ相談に来られたときのお口の中の状態
同じ方のレントゲン写真
レントゲン写真。この方は、最終的にインプラントを除去せざるを得ませんでした。

※治療の経過や結果には個人差があります。お口の状態によって、必要な治療内容・期間・費用は異なります。

KEY POINTS

オールオン4の失敗を防ぐための4つのポイント

当院では、オールオン4を長く快適に使っていただくために、「力」「炎症」「歯ぐき」の3つのコントロールと、正確なインプラント埋入を重視しています。

01

FORCE CONTROL

力のコントロール

オールオン4で装着する上部構造は、あくまでも人工物です。噛むときには、顎から強い力がかかります。この力と上部構造の設計がかみ合っていないと、人工歯が欠けたり、上部構造そのものが折れてしまったりすることがあります。

歯が欠けたり割れたりした上部構造の例
歯が欠けたり、割れたりした上部構造の例

アクセスホールの位置が重要

インプラントと上部構造をネジで固定するための穴を「アクセスホール」と呼びます。オールオン4では一般的に4つのアクセスホールを作りますが、この位置が上部構造の強さに大きく関わります。

アクセスホールの位置の良い例と悪い例を示した上部構造の写真
アクセスホールの位置。青(good)が望ましい位置、黄(acceptable)は許容範囲、赤(bad)は避けたい位置です。

歯の先端に近い位置や、歯ぐき側に外れた位置(図の赤や黄色の●)にアクセスホールを作ると、上部構造が折れたり、歯が割れたりするトラブルが起こりやすくなります。インプラントを埋入する位置を事前に十分シミュレーションしていないと、手術の段階で決まったインプラントの位置に合わせて、望ましくない場所にアクセスホールを作らざるを得なくなることがあります。

当院では、術前の診査・診断と治療計画の段階で、噛む力の強さや上部構造のスペースまで考慮してインプラントの位置を計画し、計画どおりの位置に埋入するための手術を行います。最終的な上部構造の形から逆算してインプラントの位置を決めることで、こうしたトラブルのリスクを抑えることにつながります。

02

INFLAMMATION CONTROL

炎症のコントロール

オールオン4で埋入したインプラントのまわりの組織も、細菌の感染によって炎症を起こすことがあります。特に、上下どちらか一方だけをオールオン4にして、もう一方にご自身の歯が残っている場合は注意が必要です。残っている歯の歯周病がコントロールできていないと、歯周病の原因菌がインプラントのまわりにも広がり、インプラントが脱落してしまうリスクがあります。

汚れが付着し、インプラントのまわりに炎症が起きた上部構造の裏側
汚れが付着した上部構造の裏側。清掃が不十分だと、インプラントのまわりに炎症が起こる原因になります。

当院では、ご自身の歯を残して上下どちらかだけをオールオン4にする場合、手術の前の治療として歯周病のコントロールを徹底して行います。

細菌検査で、歯周病の原因菌を確認

治療の前と後には定期的に細菌検査を行い、歯周病の原因菌が増えていないかを確認します。

歯周病の原因菌を調べた細菌検査の結果
治療から2年たった時点での細菌検査の結果の一例

上の検査結果では、治療前に減らした歯周病の原因菌が、2年たって何らかの原因で再び増えていることがわかります。このように、治療が終わったあとも状態は変化していきます。良い状態を長く保つためには、定期的な検査とメンテナンスが欠かせません。

03

GUM CONTROL

歯ぐき(粘膜)のコントロール

上部構造の裏側は、歯ぐきに直接触れる部分です。ここに汚れがたまりやすい形だと、歯ぐきの炎症や口臭、インプラント周囲炎の原因になります。見た目には気づきにくい部分ですが、衛生面ではとても繊細な設計が必要です。

当院では、患者様それぞれのお口の状態や、ご自身でできる清掃の方法も踏まえて、上部構造の裏側を汚れがつきにくく、清掃しやすい形に設計しています。設計と製作は、歯科医師と専属技工所の歯科技工士が連携して行います。

04

NAVIGATION SURGERY

ナビゲーションシステム「X-Guide」による埋入

どれだけ綿密に治療計画を立てても、計画どおりの位置にインプラントを埋入できなければ意味がありません。当院では、インプラントの埋入にナビゲーションシステム「X-Guide」を使用しています。

X-Guideは、事前に撮影したCTのデータをもとに、骨の中の神経や血管の位置を画面上でリアルタイムに確認しながら手術を進められるシステムです。計画した位置・角度・深さに沿ってインプラントを埋入するためのサポートとして活用しています。

CHECK LIST

クリニック選びで確認したいこと

オールオン4は、一度治療を受けると長く付き合っていく治療です。治療先を選ぶ際は、次のような点を確認しておくと安心です。

  1. CTによる診査・診断を行っているか

    顎の骨の量や形、神経や上顎洞の位置を立体的に確認したうえで、インプラントの位置・角度・本数を計画しているかを確認しましょう。

  2. 治療計画とリスクの説明があるか

    治療の流れや期間、費用の内訳だけでなく、リスク・副作用や、治療後に起こりうるトラブルについても説明を受けられるかが大切です。

  3. 症例を確認できるか

    実際の治療例を、治療内容・期間・費用・リスクとあわせて確認できると、治療後のイメージをつかみやすくなります。

  4. 上部構造を誰がどのように作るか

    上部構造は毎日使う「歯」そのものです。歯科医師と歯科技工士がどのように連携して設計・製作しているかも、確認しておきたいポイントです。

  5. 治療後のメンテナンスと保証

    オールオン4は治療が終わってからが本番です。定期メンテナンスの内容や、保証の条件についても事前に確認しておきましょう。

AFTER TREATMENT

治療後に患者様ができること

オールオン4を長く使い続けるためには、クリニックでの管理に加えて、患者様ご自身のケアも大切です。

毎日のセルフケア

歯ブラシに加えて、歯間ブラシやワンタフトブラシなどで、上部構造と歯ぐきの境目や裏側を丁寧に清掃します。

定期メンテナンスへの通院

噛み合わせ、ネジの状態、インプラント周囲の歯ぐきの状態を定期的に確認し、専用の器具でクリーニングを行います。

禁煙

喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、インプラント周囲炎のリスクを高めるといわれています。

歯ぎしり・食いしばりへの対策

寝ている間の歯ぎしりや食いしばりがある方は、マウスピースの使用など、上部構造を守るための対策をご提案します。

FAQ

オールオン4の注意点についてよくある質問

オールオン4で失敗する主な原因は何ですか?

主な原因として、噛む力のかかり方と上部構造の設計が合っていないこと、術前の診断や治療計画が不十分なこと、残っている歯の歯周病やインプラント周囲の炎症が管理されていないこと、治療後のメンテナンスが続かないことなどが挙げられます。どれか一つではなく、診断から治療後の管理までを通して考えることが大切です。

費用が安いオールオン4は選ばないほうがいいですか?

費用の安さだけで良し悪しは判断できません。ただし、オールオン4の費用には、CTによる診断、治療計画、手術、上部構造の材料と製作、治療後のメンテナンスや保証などが含まれます。金額だけでなく、何が含まれているのか、どのような上部構造なのかを確認したうえで比較することをおすすめします。

ほかの歯科医院で受けたオールオン4について相談できますか?

はい、セカンドオピニオンとしてご相談いただけます。現在の状態や治療の経緯をうかがい、お口の状態を確認したうえで、考えられる対応をご説明します。レントゲン・CT画像や治療計画書などの資料があればお持ちください。

上部構造(人工歯)が割れた場合はどうなりますか?

割れ方や上部構造の種類によって対応が異なります。部分的な修理で対応できる場合もあれば、作り直しが必要になる場合もあります。割れた原因が噛み合わせや力のかかり方にある場合は、その原因もあわせて確認します。

インプラントを入れたあと、どのくらいの頻度でメンテナンスが必要ですか?

お口の状態によって異なりますが、治療後も定期的な通院が必要です。噛み合わせやネジの状態、歯ぐきの状態を確認し、クリーニングを行います。具体的な頻度は、治療後の状態を見ながらご案内します。

SECOND OPINION

セカンドオピニオンも承っています

「ほかの歯科医院で説明を受けたけれど、本当にこの治療でいいのか迷っている」「骨が少ないため、インプラントは難しいと言われた」。そのような方のご相談も承っています。現在の診断や治療計画をうかがったうえで、当院の歯科医師がお口の状態を改めて確認し、考えられる治療の選択肢をご説明します。

お手元にレントゲン・CT画像や治療計画書などの資料があれば、お持ちください。

こんな方はご相談ください

  • ほかの歯科医院で、オールオン4やインプラントは難しいと言われた
  • 抜歯が必要と言われたが、ほかの方法がないか知りたい
  • 提示された治療計画や費用に迷っている
  • 入れ歯が合わず、ほかの治療方法も検討したい
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